あんなかどうぶつ病院 千葉県流山市前平井 04-7179-5712 流山セントラルパーク駅 動物病院 ペットホテル

あんなかどうぶつ病院
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2023年09月07日 [日常あれこれ]

猫にもトレーニングは可能か と ちょこっと謝罪

こんにちは、獣医師の大野です。

院内飾りを変更しました!
テーマ:お月見
お月見

お月見は年によって日付が変わります。
夏の飾りの後お月見にしても、その年のお月見が9月の上旬だったりすると
せっかく作ったのにすぐに撤去となってしまいます。
ここ数年はかなり早い時期だったのでテーマとして採用しませんでしたが、
今年は9/29とのことで採用しました。
うさぎ

ウサギはひと手間加えてキルティング綿を張り付けてちょっと立体的にフワフワに。
背景がコルクなのがちょっと嫌ですけど、まあ、こんなもんですかね。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
徐々に秋になって・・・来たんでしょうかね。
心なしかセミが少なくなったような…。
ひまわりは相変わらずマイペースに咲いています。
ひまわり

咲く時期もマイペースですが、よくよく見ると、向いている方向も自由です。
ヤなことあったひまわり

どした?だいじょぶ?

もう少し涼しくなってくれると、犬の散歩には丁度よい時期になりますね。
アジリティーや外でのトレーニングにももってこいです。

この【トレーニング】ですが、猫にはできないのかと聞かれることが時々あります。
結論から言ってしまうと「出来なくはないが個体による」です。
ここでいう【個体】とは、【猫】だけでなく【飼い主】も含みます。
この点は犬のトレーニングも同じだとは思いますが、
犬と猫ではトレーニングの手法は全く違います

犬は「楽しみながらやる気を出させつつ、関係性を築きつつ」ですが、
猫は「既に関係を築いた人が少しずつ習慣化させ、自らやるように仕向ける」
と言ったほうが近いかもしれません。
犬のように「覚えたい!一緒に楽しみたい!」という意欲が旺盛な子は少なく、
また、猫は集中力がほぼ続きません。
「お座り」とか「お手」とか、別にできなくても問題ないものを教え込んでしまうと、
「しつこいから きらいにゃ!」となってしまい、信頼関係が崩れてしまいます。

まず大前提として、猫のトレーニングをするための大事な心構えがあります。
その1・そもそも犬のようなトレーニングのイメージは完全に捨て去ること
その2・1日で何かができるようになることはほぼない
その3・恐怖を感じさせてしまうとトレーニングはうまくいかない
その4・猫はしつこくされるのが嫌い
その5・叱った人を嫌いになることがあるので、【天罰】が基本
その6・一度習慣化したものを変更することはほぼ不可能
その7・一度習慣化させてしまえばほぼ忘れない


その5に関して補足すると、猫は大きい声を出す人を嫌います。
なので、大きい声で叱ったりするとその人は「安心できない人」となり
信頼関係が崩れてしまいます。
あくまで相手は動物であって人ではないので
「私のことを想って注意してくれたのね」なんて絶〜〜っ対思いません
一度「不信感」を持たれてしまったら、それを修正するのは不可能です。
なので、何かイタズラをしたりしたときには、
「どこからともなく水鉄砲の水が飛んできた、嫌だったけど誰がやったのかわからない」
「イタズラしたらどこからか嫌な音が聞こえてきた、毎回するからもうやらない」
といったように、自らの意志でやらない選択をさせなくてはなりません。
水鉄砲は少し水がかかって「いやだな」ぐらいであればよいので、
威力は必要なくて、2歳ぐらいの子供が使うようなもので十分です。
また、猫が嫌いな音を発するもので言うと、コチラが便利です。
エアダスター

PCまわりとかの埃を吹き飛ばすエアダスター。
ホームセンターで数百円で売ってます。

気を付けた方が良いのは、嫌いなにおいをさせる方法です。
「嫌いなにおいだから近づかない」となってくれればいいものの、時々
「嫌いなにおいを消したいから上からオシッコをかけちゃえ!」という
暴挙に出られてしまうことがあり、そうなるともうそこはオシッコの場所になってしまいます。
一度「オシッコをする場所認定」されてしまうと、もう変更はききません。

猫は犬とは違い、お客さんに対して過剰に吠えたり
突然とびかかって咬むということがない動物です。
なので、このあたりのことに関して教える必要はほぼありません。

犬と違って専門のトレーナーさんのいない猫のトレーニングを
どのようにして行うのか、私も別に専門家ではありませんが、
生活していく上で、お互いのストレスを減らすために行っている
訓練的なことについて書いてみようと思います。

のんさんは基本的には大人しく、爪を切ったり耳掃除したりは大丈夫ですが、
どうしても苦手なこともあります。
苦手なことがあるのは仕方ないのですが、でももし苦手を克服出来て、
小さいことが気にならなくなれば、きっとストレス要因が少なくなります。
ただ、克服のために過度なストレスをかけのでは本末転倒なので、
のんさんが許容できる範囲で少しずつ慣らしていけるように
実は日々の生活の中で訓練を取り入れています。

のんさんが苦手なこと=ぎゅっと押さえられたり、身体を拘束されること
これはのんさん以外の猫にも言えることなんですが、
不思議と友好的なタイプの猫の方がぎゅっと押さえられるのが苦手です。
診察台の上でスリスリとしてくるタイプの猫は、
いざ採血をしようとしたりすると全然ジッとしててくれないことが多々あり、
逆に怖くて固まってしまうタイプの猫やちょっと怒ってるぐらいの猫は、
採血はすんなりできてしまうことが多いのです。

理由はよくわかりませんが、私と院長の見解としては
スリスリ懐くタイプの子⇒基本的に人間を信用している
            ⇒押さえられて、自由を奪われる
            ⇒え?嫌なんですけど・・・
          チクッ!!
            ⇒信じてたのに!          となり、

怖がったり怒っている子⇒この人たち誰?怖い!どうしよう・・・
             ⇒なんかされるのかな?なにがおこるんだろう・・・
          チクッ!!
           ⇒どうなっちゃうんだろう…いつ終わるんだろう
                (↑終わったことに気付いてない)
という感じではないかと思ってます。
どちらも猫たちの予想に反してることに変わりないのですが、
前者は「思ってたより嫌だった」で、
後者は「思ってたほどじゃなかった」ではないかと。

数年前までのんさんも拘束はとても苦手でしたが、日ごろから
院長がのんさんをオモチャにして、ひっくり返したりツンツンしたりしていたので、
今ではレントゲン撮影時や超音波検査時の保定も、
短い時間なら我慢出来るようになりました。
練習

↑何の意味があるのか謎でもちゃんと効果あり!

また、【ちゃんとしなきゃいけない時】の空気を読めるようになったので、
「はい、ちゃんとして、今日は真面目な日だから!」と言われると
「ちゃんとしなきゃ」と思うのか、「いやだな」の顔をしながらも
聞き分けは良いのです。顔はこの上なく嫌そうすぎますが・・・
憂鬱

それはたとえ嫌いなシャンプーをされている時、私が離れて別の部屋に行っても、
「ちょっと待ってて。出ちゃだめよ」と言われると、
1分ぐらいはシンクから出ることなくジッと待っていられます。
待って

まだかにゃ〜

犬でも半分ぐらいの子しか出来ないこの技、
決して賢いとは言えない、しかも猫であるのんさんになぜできるのかと言えば
単に「飼い主の気迫勝ち」なのかもしれませんが、多分信頼関係プラス慣れです。
最初から1分も出来たわけではないのですが、
毎回シャンプーをするたびにちょっとずつ練習し、出来るようになりました。
【飼い主側の本気】【個体にあった反復練習】をすれば、
何とかなることも多いのです。

それでもどうにもならないことというのもあります。
例えば、のんさんのマイブームの
【トイレの中で少し立った状態でおしっこをする】こと、
これに関してはどうしようもありません。
トイレの中が少し早く汚れてしまうこと以外、部屋が汚れるわけでもないので
これはクドクド言わないようにしています。
のんさんがトイレで立って排泄している時に、私が怒ってクドクド言った場合、
トイレでの排泄⇒なんか怒られた…もうトイレではしない!その辺にしちゃえ!
な〜んてことになったらもう悲劇です。

猫は自分で決めたルールを基本的には変更しませんので、
こうなったらもうおしまい・・・なので、トイレの失敗は絶対にさせたくない!
のんさんは神経質なので、自分から出た尿も便もとても嫌がります。
なのでもし、トイレ掃除を怠っていてトイレが汚かったら
トイレが汚い⇒入りたくない⇒他でやっちゃえ! となるかもしれません。
なので、たとえ誰かと電話中でも、自分がトイレに行きたくても、
揚げ物している最中でも、のんさんがトイレに入ったら
全ての作業の手を止め、速やかに対処してあげなくてはなりません。
たとえ昼寝していようが砂をかく音が聞こえたら、
そりゃあもう当直の消防士以上のスピードで静かにトイレに行き、
「のんちゃん かわいいね〜おりこうさんだね。がんばれ〜」と応援。
のんさんはトイレ中見られることをまったく気にしていないので、
私の目を見つめながら、めちゃめちゃ真剣な顔しながら、
時々「ん・・・にゃ・・・」って声が漏れながらも排泄します。
真剣勝負

そして終わったら足とお尻を拭いています。
これも嫌なのかもしれないですが、習慣化しているので自ら拭かれるまで待ってます。
排泄物はすぐに取り除き、トイレ本体に汚れた箇所があればその都度拭きます。

このおかげあってか、これまでトイレで失敗したことはありませんし、
最近はトイレに行く前にのんさんが誘いに来るようになりました。
面倒だなと思うこともありますけど、この程度でちゃんとしてくれるなら良い!
こちらの希望通りにやってもらうためには、ある程度めんどくささも致し方ない!!

猫のトレーニングで大事なのは「問題が起きてから対処する事」ではなく
「問題が起きる前に事前に行動を予想して対処する事」です。
そして、問題が生じたら習慣化する前に
早い段階で猫が行動を変えたくなるように誘導する事、これが大事です。
なにか問題が起こったら、早い段階でご相談ください。
機を逸すると・・・もうあとはこちらが合わせるしかなくなりますので・・・。

◆◇おまけ かつ 謝罪◇◆
当院のキャッシュレス用の端末ですが、3月より機械が変わりました。
クッキー作らない派

↑名前は【ステラ】とのこと。例のおばさんとは実際何の関係もない。
このステラ、タッチ決済もできるし、各種電子マネーも対応している優れものです。
時々患者さんから「画面が…見づらい…」と言われることがあり、
でも大抵の方が「老眼でね〜やんなっちゃうわ〜」という感じでした。
「大変ですね〜」と言いつつ、かといって私が暗証番号を押すわけにはいかないので
老眼の方の為になにか出来ることはないかな・・・と考え、
100均で購入した虫眼鏡を置いてみたりもしました。

先日のんさんのご飯を大量購入した際、私もこの機械で支払いをしてみたところ
うす

文字の色が・・・薄い!!!
スタッフが見ている側の画面は文字の色がちゃんと黒なんですが、
支払う側のモニターは何故か文字の色がグレーであることにこの時気付きました。
院長にも相談しましたが、院長は健康上何にも問題ない人なので、
「え〜?まあ、薄いっちゃあ薄いですけど・・・別に見えますよ〜」とのこと。

そう言うことじゃないの!我々がが見えるかどうかじゃないのだよ!
そうじゃなくて
「老眼のせいで…」
自信を失う人がいる現状を何とかしたいのだよ!


機械を導入した時に何度か練習してみましたが、その時はちゃんと黒だったので
多分どこかの段階で壊れたのか、何なのか・・・・

というわけで先日業者にお願いし、機械を取り換えてもらったところ
画面

わかりますかね・・・明らかに文字の色が濃くなりました!

院長も「お!濃くなりましたね!まあ、別に薄くても読めますけどね〜」とのこと。


・・・・・・むむ!
そんなこと言ってる人は数年後、

誰よりもひどい老眼になるがいいさ!

と言うわけで、今まで見づらかった方も打ち込みやすくなったはずです。
皆さんの「老眼だから・・・」の声に甘えてすみませんでした。
字が薄いのは老眼かどうかにかかわらず、間違いなく薄かったですので
お気になさらず・・・・
診療時間

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