[病院のこと]
2014年09月13日
尿検査でわかること
院長の安中です。
九月も中旬に入り、涼しい日も増えてきました。人間同様、動物たちも季節の変わり目の
気温が不安定な時期は体調を崩しやすいので、元気や食欲はあるか、便や尿に異常がないか
しっかりと観察してみてください。
さて、今回は前回に続き検査について、尿検査のお話をします。
尿検査は安く簡単にできる上、得られる情報がとても多い検査です。尿検査でわかる異常を並べると、
・尿糖の検出(糖尿病の疑い)
・尿結石
・細菌性膀胱炎
・黄疸の有無
・腎臓病の有無(尿タンパク、尿比重、円柱の有無より総合的に判断)
など、主に腎臓や膀胱の異常をいち早く検出してくれます。
夏の暑いうちはお水をたくさん飲んでくれるため、膀胱炎になりにくいといわれています。
逆に涼しくなってくると飲水量が減り、トイレの回数も減るため尿が濃くなって結石ができやすく
なったり、膀胱への刺激が増えて膀胱炎のリスクが上がったりします。
おしっこトラブルが疑われる症状としては、
・頻繁にトイレに行く割にはあまりおしっこが出ていない
・突然粗相するようになった
・尿の色が変わった(黄色かったのが赤や茶が混じったり、透明に近くなった)
・涼しくなったのにお水を飲む量が増え、おしっこの量も明らかに増えた
などです。上記の症状で一つでも当てはまるものがあれば尿検査をお勧めします。
おしっこはきれいな容器(紙コップなど)に入れてきていただけるとスムーズに検査ができます。
また、採尿が困難な場合は当院までご相談ください。専用の容器をお渡ししたり、その子に合った
採尿方法を提案させていただきます。