[病院のこと]
2022年07月23日
ついに完成の夏の飾りと、大事なお知らせ
こんにちは、獣医師の大野です。
ついに先日院内飾りを【夏の海】に変更しました。
あまり構想を練る時間もなかったので、若干やっつけ仕事になってしまい、
個人的にはあまり納得いってませんが
↑今年はフェルトで作りました
院長が大好きなビールと枝豆
緩衝材のプチプチで作ったトウモロコシ
実習生の黒田さんに手伝ってもらったヨットとヒトデ
あとは適当に色々と。
7月中旬から飾り始めてしまったのですが、8月末まではこのまま行きたい…
1か月以上同じの飾ることになっちゃうんですが
9月に例の試験を控えてるんで、大目に見てください。
因みに馬場ゾーンも8月いっぱい同じで行くそうです。
テーマ:おばあちゃんちの夏休み
↑「何故柿?」と思った方、中央の赤いのはトマトだそうです。
↑何度か登場してたケーキをついに横に倒してブタにアレンジしました!
統一感あって良い感じです。
HPのホテルに関するお知らせはご覧になられましたでしょうか。
8/1に8周年を迎えるにあたり、ホテル利用について大幅な改革を
行うこととなりました。
これまでは、当院をかかりつけとしてくださっている方が家を空ける時など、
少しでもお役に立てればと、できるだけお断りすることなくホテルを行ってきました。
ただ、動物のしつけの度合いや性格にはかなりの個体差があり、
最近はホテル業務を縮小せざるを得ないと感じることが多くなりました。
院長がHPの「ペットホテルのご案内」ページにて
既に書いた内容とほぼ同じですが、今日はそれを更に嚙み砕き、
大幅な改革に至った経緯などをお話ししたいと思います。
「ホテルを利用できなくなるのは困る!」という方もいらっしゃるかと思いますが、
今現在当院のペットホテルがどのような問題を抱えているのかをお伝えし、
ご理解頂きたいと思います。
お預かりできないケース➀ ケージ内で鳴き続ける
お預かりした直後に数分程度吠え、その後静かになるタイプや、
ご飯や散歩の前だけ興奮して吠える子、
ストレス緩和のサプリメントを飲ませたりすれば効果が出る子は問題ないのですが、
何をどうやっても吠えやまない子というのがいます。
このタイプは9割以上犬でして、猫ではほとんど見られない特徴です。
吠え続けることでその犬の声が枯れてしまったりすることもありますが、
問題は他にもあります。
問題➀ 他の子たちへのストレス
当院では具合が悪くて入院している子や、他の動物が苦手な子たちも沢山います。
吠え続ける子がいるストレスで、ご飯を食べなくなったり、
イライラして攻撃性が増してしまう子もいます。
また、私と院長は病院から帰宅した後も、入院室に設置されているウェブカメラを使って
一晩に数回、自宅からお預かり中の子たちの様子をリアルタイムで観察していますが、
吠え続ける子がいる場合、一睡もできずに朝を迎える子も出てしまっています。
問題➁ 動物舎への出入りができない
吠え続けるタイプの子たちは、私たちスタッフや他の動物を見るとさらに激しく吠えます。
「今少し静かになったのに動物舎に行ったらまた始まる…」となると
入院している子たちのところへ様子を見に行きづらくなります。
具合が悪くて入院している子を優先できないのは非常に困ります。
お預かりできないケース➁ ケージ内での排泄トラブル
犬は朝と夕方の1日2回散歩に行っているので、
その時に排泄ができる子は全く問題ありません。
また、ケージの中でするタイプであっても、排泄物から離れてくれる子も全く問題ありません。
が、ケージ内での排泄をし、ウンコを踏み耕してケージ内の床や壁、時には天井、
ご飯や水の皿の中、自分自身もウンコまみれになる子がいます。
↑現物出せないのでイメージ図。ピンクで表現したものがウンコです。
範囲はケージの中にとどまらず、ケージの外まで飛ばしたり、場合によっては
下の部屋に入っている子の部屋にまでウンコが飛ぶことや、
ケージ前の通路もウンコまみれになって、ケージに辿り着く前に
一仕事しなければいけないこともあります。
言わずもがな、その部屋はウンコのにおいで満たされます。
↑脱臭機も置いてますし、頑張っているのは認めますけど
「自分一人では荷が重い」と言ってます。脱臭機が。
また、オス犬だとケージの外に向かって足を上げておしっこをする子もいます。
↑こういうこと。
これも圧倒的に犬に多いタイプです。猫では見たことありません。
「ケージを掃除するのが大変」とかそういうレベルの話ではありません。
全身ウンコまみれになっている犬をそのままにしておくわけにはいきません。
当院は悪徳ブリーダーではなく、あくまでも動物病院ですので、
不衛生な状態を放置するわけにはいかないのです。
全ての作業を一旦中断して犬を全身シャンプーし、ドライヤーで乾かし、
ケージ内を掃除し、周りのウンコが飛んでいる可能性のある場所まで
全て掃除し…この作業だけでスタッフ1名、1時間以上取られてしまいます。
1日3〜4回排泄するタイプの子だと、その子にだけ
時間を費やすことになりますし、複数匹いた日にゃ…
動物とかかわる仕事、というより、ひたすらウンコと闘う仕事になります。
↑とめどなく立ちはだかるウンコのせいで、医療に辿り着けないイメージ
でも本当ならそんな作業をするために時間を使うのではなく、
入院している子たちへのケアや、具合が悪くて来院した子達へのケアなど、
そういうところに時間と気力を使いたいのです。
お預かりできないケース➂ スタッフへの攻撃
これに関しては、犬と猫はどちらもあります。
「爪切りの時だけ咬む」等、特定の原因がある場合はまだギリセーフです。
問題は「場所・時間・状況に関係なく」攻撃するタイプです。
「水の皿が空になったから入れてあげよう」とか、
「排泄をしたから片付けよう」とか、
どうしてもケージを開けなければならない状況なのに、本気咬みする子がいます。
↑先日犬に咬まれた院長の二の腕
3日ぐらいたったら
↑咬み傷は縮小傾向ですが、なんだか周りが黒くなってます。可哀そう…
たま〜に「獣医さんや動物看護士さんは咬まれても大丈夫なんですよね?」
みたいなこと言う方、いますけど
そんなワケあるかい!!!
「我々も人間ですから、あなたが痛いのと同じように我々も痛みを感じます。
誰よりもその子を愛している飼い主ですら咬まれて痛いと感じるなら、
飼い主でもない我々はそれ以上に痛いです。仕事に支障をきたします」
と、言いたい。(←言わずに我慢した風に言ったけど、本当は言ったこともあります)
いつでもどこでも咬む子ならしつけの問題もあるとは思いますが、
仮に普段はいい子なのに…という場合には、普段良い子がそんなことをしてしまうくらい
ホテルはその子にとってストレスになっているという証拠です。
お預かりできないケース➃ 自傷行為
犬の方が多い印象ですが猫にもあります。
吠え続けることとセットの場合が多いですが、ケージを掻きすぎて爪から出血したり爪を折る、
肉球の皮がむける、鼻の頭の皮がむけて血が出る、体の特定の場所を舐め続ける、
タオルやペットシーツをビリビリにして飲み込む、などなど…
これらの行動はどれも看過できないことなので、お預かりはできません。
ちなみにタオルやペットシーツを入れずにお預かりした場合、排泄物を吸い取るものがないので
結局全身糞尿まみれになってしまいますので入れないわけにはいきませんし、
引きちぎったものを飲み込んでしまって消化管内に詰まってしまうと
開腹手術をして取り出さなければならないこともあります。
お預かりできないケース➄ 生命活動のストップ
これはどちらかというと猫に多いタイプです。
生命活動と言っても呼吸や脈拍ではなく、
ご飯を食べる・水を飲む・おしっこをする・ウンコをする といった生理現象です。
したくないのではなく、我慢しているのだと思います。
大人しい子なら手から食べさせたり場合によっては点滴したりと
多少は出来ることがあるのですが、攻撃性と両方持ち合わせていることも多く、
何かしてあげようにも何もできない状況です。
これは心身の健康に非常に悪く、このタイプはどこのホテルでも同じになる可能性もありますが、
周りに吠える子がいたりすることでのストレスでおこる場合もあります。
加えてこれは個々の問題ではなく全体の問題なのですが、
『入院』というのは事前に予定がたてられるものではなくて
その時の体調などによって「急遽入院」となるものなので、
ホテルの動物たちでケージが埋まってしまっていると
入院スペースがなくなってしまう可能性があります。
何匹具合が悪くなっても、どんなサイズの子であっても、
適切な医療を提供できるように、ある程度【空室のケージ】を
確保しておかなくては動物病院として本末転倒なのです。
また、6/1から動物愛護法が改正されているのはご存じですか?
マイクロチップ義務化など、テレビのニュースで取り上げられる内容だけではなく、
動物を取り扱う際のケージの広さの基準があります。
動物が狭いところに閉じ込められたまま飼育されていたり、
度々話題になる「悪徳ブリーダー問題」などに対して、
数値の基準が決まったことにより取り締まりがしやすくなりました。
動物病院での入院はというと、点滴の管が繋がったり運動制限が必要だったりなので、
この取り締まりの範囲には入らないようです。
ただ、それはあくまで入院の場合であって、
ホテルの子を同じ狭さで良いということにはならないのです。
当院のケージの広さは、ホテル業としては完全にアウトです。
ですので、これまで「小型犬だから小さいケージ」だったものが、
「小型犬だけど中型犬用のケージ」とサイズアップすることになり、
お預かりできる動物の数がぐっと少なくなりました。
そんなわけで、ホテルルールを改定した次第です。
まず、当院に定期的に通院している動物であること、
当院で混合ワクチンやフィラリアの予防をおこなっていることが大前提として、
その上でさらに、個々に受け入れ可能かどうかの確認が必要になります。
ここ1年以内にペットホテルを利用した方で、お迎えの際に
「すご〜く良い子でした!」と言われた方は、基本的には大丈夫です。
ただ、上述のとおり長期間のお預かりは不可なので長くても2〜3泊が限度となります。
ここ1年以内にペットホテルを利用した方で、お迎えの際に
「すご〜く良い子でした!」以外のことを何か1つでも言われた方は
お預かりできない可能性や、日数を制限させていただくこととなりますので、
個別でお問い合わせください。
また、当院に定期的に通院しているけれどペットホテルを一度も利用したことがない方は、
初回は1泊のみのお預かりとなります。
「既に数日預けたい予定がある」という方は、
その前に一度1泊のお試しホテルをしてください。
そのお預かり時の状況によって、今後お預かり不可となるか、
何日まで預かりが可能かなど検討いたします。
動物の性格などにかかわらず、
動物愛護の観点から当院では基本3泊以上の
お預かりは出来なくなりますので、頻繁に旅行等される方は
今のうちに長期滞在可能なペットホテルを探すか、ペットシッターを探すか、
一緒にどこにでも連れて行けるよう、トレーナーさんのトレーニングを受けるなど、
できる準備をしておいてください。
※本日までに既にご予約いただいている方は大丈夫です。
また、オススメのホテルやシッターさんなどの情報をお持ちの方は
スタッフまでコソッと教えていただければ幸いです。
◇◆お知らせ◆◇
トリマーの増子さんが、7/20をもって退職されました。
おせわになったにゃ。ありがとにゃ
今後のトリミングは小池さんがメインで行っていきます。
もちろん、馬場さんも出勤日であれば対応可能です。
もちろん、私も院長もやれと言われればやりますけどやめたほうがいいです。
※やったことないし、不器用だし、生きて返す以外のことは約束できませんので。
また、先日学生実習で来ていた黒田さんが、
アルバイトで来てくれることになりました。
あと10日ぐらいで8周年となりますが、今後ともよろしくお願い致します。