[日常あれこれ]
2022年05月22日
仕事熱心なのに院長に誤解されているのんさん
こんにちは、獣医師の大野です。
私はこれまでの人生で数匹の犬猫を飼ってきました。
その中でものんさんは1,2を争うぐらいどんくさく、
1,2を争うぐらいアホです。
これは犬猫に限ったことではないんですが、
何か企んでる時って目を見るとわかる感じがしますけど、
一方アホな子って、目の向こうが透けて見える感じがします。分かりますか?
後頭部の後ろの景色が見えちゃってるっていうか・・・
のんさんは正直スッケスケです。
起きている時間の中で「な〜んにも考えてなさそうな【無】の顔」の時間が3分の2ぐらいあります。
のんさんが【無】になる時・・・例えば院長に弄ばれている時です。
↑別に嬉しくもないし、かといって嫌ってわけでもないし、何も感じてない顔
知らない人にされたらパニックでしょうけど、もうこれが日常です。
院長は突然のんさんを追いかけてみたり、壁際に追い詰めてみたり、
何かの発作かと思うような行動をします。
「のんちゃんは温室育ちだから、刺激が少なすぎる。
だから緊張感がないんだ!刺激を与えなきゃだめだ。」
とかなんとか、まるで「のんさんのためにやってる!」みたいに言ってますが、
本当の目的は単に「のんさんが戸惑っている顔が見たいだけ」だと私は確信しています。
だれが おんしつそだちにゃ。しつれい しちゃうにゃ
院長はのんさんが困惑している顔が大好物です。
以前も床に院長の荷物の紙袋が置いてあったのですが、
紙袋の中身が気になってしまったのんさん、
取っ手の部分から首を突っ込んだため抜けなくなり、
なんかずっとついてくるにゃ
どうしよう・・・おこられるにゃ
院長いわく、困惑している時だけが「何か考えている顔」をしているとのこと。
ただのんさん、確かに追いかけられたりすると困惑はしていますけど、
結局すぐに諦めて横になってしまうので、その時間は非常に短いのです。
↑もう だめにゃ・・・
でも、院長は勘違いしています。
院長はのんさんがいつも「おなかすいたにゃ」しか考えてないと思ってるようですが、
飼い主的には、のんさんはもうちょっといろんな事考えていると思うのです。
あの顔は実は「無」ではなくて、座禅を組むときの「半眼」と同じで
どちらかというと「悟り」に近いものではないかと。
もしかしたら景気についてとか、世界情勢についてとか、考えてるかもしれません。
↑新聞を読んで見識を広げるのんさん。
のんさんは最近、イタズラが多いと界隈では話題ですけど、それも誤解です。
本当はのんさんは、みんなが思うよりずっと忙しく仕事しています。
この写真だってただファイルで爪研いでるだけに見えますけど、
違います。これは治療の参考になる資料を探しているところです。
他にもたくさん仕事をしています。
受付用の椅子の座り心地を確かめ、
段ボールを縛っている紐のゆるみがないかチェックし、
待合室の忘れ物がないかチェックし、
仕事しながら眠そうな人がいたら険しい顔で後ろから叱咤激励し、
洗濯カゴの大きさはどうかを入ってみて確認し、
院長がお酒などを持ち込んでないか、荷物を抜き打ちチェックし、
受付カウンターのガジュマルの成長度合いを考察し、
自分にできる仕事がないか背伸びして探しつつ
出来ることがなくても薬局カウンターからみんなを応援。
これ以外にも、スタッフ全員を癒すという仕事もあります。
これだけの仕事を、誰から指示されたわけでもなく、
誰かからお給料が出るわけでもないのに、進んでやってるのです。
素晴らしいですね、その勤労意欲…
でもどうやら私以外の人にはご理解いただけていないようです。
私以外のスタッフは
「のんちゃんは院長が休みの木曜日に特に積極的にイタズラしてる!」
と言いますけど、これも違います!
院長がお休みだから大黒柱として自分が頑張らなくてはと
張り切っているのです。大きな責任を感じているんです。
↑ほら、責任感じてそうですよね?(院長:「どこが?」)
院長にいたずら(と見なされていること)を咎められると、
いつも以上にニャーニャー言って説明しようとしていますが、
院長は「なんかすごい言い訳してる…」と言ってます。
言い訳じゃないから!事情を説明してるだけだから!
最終的には院長には伝わらず、
こんな感じで叱られてます。
でも、理不尽に叱られてもスネたりグレたりもせず、
またいそいそと自分の職務を全うしているのです。
そんなのんさんを、私はとても尊敬しています。
おまけ
当院の福利厚生。
回数無制限でもふって良いことになってます。